「嵐、目を瞑って?」
「何で?」
「良いから…」
私が優しく微笑むと
嵐が目を瞑った
―チュッ―
私から触れるだけのキスをした
驚いて目を見開いた嵐の目の前には
私の掌にあるプレゼント
「俺に?」
「うん、開けてみて?」
「…ありがとうな」
嵐の瞳が少し潤んでた
「…つけてあげる」
嵐につけてあげてから
自分の胸元からもネックレスを出して見せた
「ペアなのか?」
嵐にプレゼントしたのは
ミニリングがついたペアネックレス
「うん」
「すっげー嬉しい」
嵐は嬉しそうに笑った
滅多に見せない笑顔
それだけで私は幸せだよ
「愛梨はサプライズが好きなんだな」
「えへへ☆
喜んでくれた?」
「誰におめでとうって言われるより嬉しい」
嵐の膝の間に座って、向かい合った
「今日は嵐が生まれてきた日
嵐が生まれてきてくれて良かった
すごく感謝してる
嵐と出逢えて良かった」
嵐は静かに力強く抱きしめてくれた
肩が少し震えていた
だから、私も嵐を強く抱きしめた