「嵐かなり汗かいたでしょ?
シャワーだけでも浴びてくれば??」


「…一緒に入らねーの?」


「夜に…また一緒に入ろ」


わ~有り得ないぐらい恥ずかしいぃ

顔が赤くなるのがわかる


「わかった」

嵐がすんなりシャワーを浴びに行ったから
超特急で夕飯の用意を始めた


おっと…ケーキに気づかれないように
タイミングを見計らって
ミネラルウォーターを出しておいた


テーブルに料理が揃ったし
後はケーキを出せば…完了


嵐がシャワーから出てきた


相変わらず上半身裸だし…

刺し傷が少し痛々しい


「今日の夕飯豪華だな…」

「でしょ?頑張っちゃった」


実は驚かせたくて
誕生日の話を全然してない

12時ちょうどに言いたかったけど
かなり我慢した


嵐がテーブルの前に座ったから
冷蔵庫からケーキを出して
見つからないようにロウソクに火を灯した


「嵐…誕生日おめでとう」


嵐が驚いて目を見開いた

ケーキを持ってテーブルに近づく


「……知ってたのか?」


「彼氏の誕生日を知らないとかないでしょ」


クスクス笑うけど、嵐は驚いたまま


「目を閉じてお願い事してから
ロウソクを吹き消して
そしたらお願いが叶うから」


嵐は私が言った途端、目を瞑って
ロウソクを吹き消した


「おめでとう」


「ありがとう」


嵐は嬉しそうに微笑んだ


2人で料理を食べる


「いつの間に用意したんだ?」


「うふふ、内緒」


でも、たぶん気づいてるだろうな

そんな顔してるもん

「明が気前良かったはずだ…」

小声でポツリと呟いた

何か貰ったのかな?


食後にはちゃんとケーキも食べた