今日やっと退院出来る事になった


嵐の親はあれから一度も来なかった


蒼兄と明君も来てくれた

ナース室に挨拶に行って
外に向かうけど注目されてるのがわかる


3人とも背が高いし
それぞれ雰囲気が違うけどカッコいいもんね


ひとまずタクシーで嵐のマンションに向かった


「あぁやっと帰って来れたって感じがする」


「あはは、長い間いなかったもんね」


明君と蒼兄が荷物を持ってきてくれるから
そんな話をしながら中に入った


嵐が意識を取り戻してから
何度か帰って来て空気の入れ替えしたけど
夏だから蒸し暑い


「暑いからエアコンつけよ」


エアコンをつけた途端


「あちーぞ
溶ける~」

蒼兄が騒ぎながら入って来た


「蒼登さんが溶けたら笑えるんすけど」

「笑えね~」


明君とふざけてる


冷たい飲み物を出すと3人はテレビを見始めたから
荷物を片付ける事にした


「俺も今日行って良いんっすかね~?」


「良いんじゃね?
うちの親は喜ぶと思うよ」


今日の夜は嵐の退院祝いで外食

明君も誘ったら遠慮しがちで
蒼兄が気にすんなって言ってるんだけどなぁ


別の部屋に移って片付けてると
後ろから抱きしめられた


匂いでわかる…愛おしい私の大好きな人


「…嵐、片付け出来ないよ?」

「…ただいま」

「おかえり」

「もう寂しい思いさせねーから」

「うん」

強く強く抱きしめれて
ちょっと苦しいのに心地が良い


私がいる場所はここなんだって思った