「真守が好きなら、俺はひくつもり。ねぇ…どうなの?」

柑菜を好き?
俺は好きなんやろか…。

さっき、柑菜の先輩ってやつに会ったけど…すごいイライラしてしまった。
余裕が、なくなるくらい…。
でも、それだけで好きにはならん。

「好きだったら、ひくってそんなんいらんわ。遠慮して、どうすんねん」

仮に俺が、柑菜を好きとしても…翔がひく理由はない。

「じゃあ、遠慮しないよ?真守、後悔しないでね?」

「あぁ」

柑菜は、かわいい妹。
昔からそうやった…でも、ほんとにそれだけやろか。

いつからか、恋愛感情を持ってしまってるんやないだろうか…。

「真守?何そんな考え込んでるの?」

「え?あー、なんでもない。ほら、それ飲んだら寝よか。翔は、ソファで寝てええよ。俺は、下で寝るわ」

「真守、ありがとう」

翔は、柑菜に本気になんやろか。