~真守 side~

よし、今日の晩飯は柑菜の好物のオムライスにした。
柑菜のだけチーズ入ってるのは、みんなには内緒。

好物を知っとるのは、
柑菜の母さんが教えてくれたからや。
ほんま、娘のこと大切に思っとるんやな


「真守~、悠梨ちゃん〜!俺も手伝う!」

翔が手伝うなんて、珍し。
つーか、翔が手伝ったら柑菜一人になっちまうやろ…。

「翔、柑菜とお話しとき」

「あー、柑菜ちゃんなら…コンビニ行ったよ」

「はぁ?!」

時計はもう、7時を過ぎている。
夏とはいえ、さすがに日も沈んでる。

…大丈夫やろか。

「なにをそんな驚いてんのさ」

「暗いのに、あんなちっちゃい女の子一人で行かせたんか」

「ちっちゃいってね~、高校生だよ?大丈夫に決まってるでしょ〜?それに、コンビニ行くだけなんだから心配し過ぎ」

高校生ってこともわかっとる。
すぐ帰ってくるってこともわかっとる。
だけど、心配やねん。
あの日みたいなことが、また起きると思ったら。