ピーンポーン…

「はぁーい」

急ぎ足で玄関に向かったまま。
リビングには、静かな空気が流れる。

真守さんをチラッとみると、
気づいたようでニコッと笑う。

目が合ったことに恥ずかしくて、
慌てて目をそらす。
へ、変に思われたかな?

「柑菜ちゃーんっ」

いきなり抱きついてきたのは、
美人な人。ん…誰?

「ふぇ…」

「母さんやめてくれや」

「あら、真守。今日からこの子と一緒に入れるんだからいいじゃないの!私は、今日からしばらく会えないのよ?」

どうやら、この人は真守さんのお母さんのようだ。
それにしても、美人すぎる…若すぎる。
うちのままとは大間違いだ…。

「柑菜ちゃん!なにかあったら、連絡してね?」

紙を、手に握らせると真守さんのお母さんはリビングから出ていった。
え、なんだったの…?

「真守くん、うちの子をよろしくね?柑菜、困らせないのよ?いってきまーす」

ままも、行ってしまった。
ってことは、私…
真守さんと二人きり?

い、いきなり緊張してきた。。。