「ただいまぁ…」

あれ?
革靴…お客さんでも来てるのかな?

リビングのドアを開けて、
リビングに入る。

「あら、おかえりなさい」

「うん、ただいま…まま、その人お客さん?」

その人と指をさすと、ママは慌てたように…
「ゆ、指をさすのやめなさい!ごめんなさいね…ほら、柑菜挨拶して」

え、まま…何を焦ってるの?

「こ、こんにちわ」
頭を下げて礼をする。
うん、反射的にね……

「こんにちわ」
返ってきた声は、
高くもなく低くもない声で…
関西弁みたいな感じだった。

顔をあげてみれば、
茶髪が似合う、かっこいいお兄さんがいた。

「はじめまして、柑菜ちゃん」

ニコッと笑う彼は、
すごくかっこよかった。