「ま、真守さん!観覧車!!」
「せやな~」
せやな~ってまるで知ってたみたいに。
知ってたみたいじゃなくて、知ってる?の?
だんだんと観覧車に近づいていく車。
「真守さん?」
「…ん。ここ。動物園」
え、動物園??
「結構、できたばっかで広いねんけど…あんまり人来ないねん」
「そうなんだ」
「だから、ゆっくりできるやろ?」
真守さん、そこまで考えてくれて…
宮島柑菜は、幸せです!!
駐車場に車を止めて、動物園の入口に来た。
「いらっしゃいませ。こんにちわ!大人2名様でよろしかったですか?」
「はい」
「1600円になります」
「真守さん、私払うよ」
「ええの、退院祝い。な?」
理由をつけられると断れない私の性格を知ってるから…むぅ……
「ありがとう」

