「えっと、20分には…」

「そか、じゃあ…10分に出るからそれまでご飯食べ」

背中を押され椅子に座らされる。

「朝ごはん大事やからな」

「どうも…」

残りのご飯を食べ始める私。
少し覚めたけど、おいしいものは美味しい。

「ふにゃっ」

「ごめんな、驚いたか?」

髪の毛をとかしてくれた真守さん。
お母さんみたい…

「綺麗な髪しとんのに、もったいない。しっかり、とかさな」

き、綺麗な髪ッ?!///
初めて言われたよそんなことッ///

「ほら、いくで〜。あ、これお弁当な」

「ありがとうございますっ!ごちそうさまでしたっ」

今度はしっかりとごちそうさまをして、真守さんの車に乗った。

「よし、行くで?場所は、東星学校やろ?」

「あ、はい」

なんで、わかったんだろう?

「制服」

「制服?あ、制服でわかったってことですか?」

「せーかい」

聞いてないのになんで、わかったのかな?超能力持ってるのかな…?

「顔にでとるよ。すごい、わかりやすい」

「そ、そうですかっ?」

褒められてるんだか…貶されてるんだか…。

「よし、着いた。学校頑張れよ」

「ありがとうございますっ!」

「ほな後で…あ、これ持って行き」

真守さんは、
私のポケットに紙を入れた。

なんだろ…?
あ、遅刻する!行かないとっ!

「じゃあ、また!いってきます!」

「いってらっしゃ~い」

笑顔で手を振る真守さんに手を振り返して、教室まで急ぐ。