「紳士ぶっちゃってさ~?ってことは毎日我慢っと…可哀想に…」

「柑菜さ、無意識に誘ってくんねん。キスしたくなるし抱きしめたくもなるようなことばっか言ってくるねん」

「それなら、キスしちゃえば?抱きしめちゃえば?」

それができるなら、俺だってそーしたい。
でも、できないから困ってんねやろ。

「距離感がわからんねん。スキンシップ取りすぎていつか壊れてしまうとか…不安になっちゃって離れていっちゃうんじゃないかとか…」

「…ぷっ、真守〜。そんなことで悩んでたの?まぁ、確かに真守らしい悩みだけどさ?それは、悩みすぎ」

爆笑してる翔に一発チョップを食らわす。
ったく、俺は真剣に悩んでるねんて。

ここまで、大切に思っとんのは…
昔から柑菜だけなんやからな。


「まぁ、頑張りなよ。あんまり、我慢とか良くないよ?もしかしたら、柑菜ちゃんだって触れて欲しいって思ってるかもだし…」

触れて欲しい…か。
…せやな、逃げてばかりもいられへんか。