「あ、翔〜っ!」

遠くの方で手を振ってる梨花さんがいる。

「お、梨花ー」

それに、手を振り返す翔さん。

「ちょっと、あれ誰?」

こそっと耳元で聞いてきた悠梨。
…隠す必要はないよね…?

「真守さんと翔さんの友達の梨花さんだってさ、真守さん…今そっちの友達といるんだって」

嫌味っぽくいいたくないのに、そういう口調になってしまうのはなんでだろう…。

「はぁ…なに、そーゆーこと?まったく…真守さんといい柑菜といい…はっきりしないなぁ…」

「かーけるっ♪♪向こうでみんなでバーベキューしてるんだけどこないー?♪♪」

いつの間にかこっちにいた、梨花さん。

「あ、ごめん。俺、こっち側で来てるし…それに、彼女いるからさ。彼女楽しませたい」

さすが、翔さん…断り方も相手を傷つけない断り方!!……って、え?
彼女っていったよね?

やっぱり…彼女って……

「え、その子…高校生でしょ?」

「でも、好きなんだからしゃーないでしょ?俺の彼女は彼女なんだから…な?悠梨」

…や、やっぱり悠梨でした。