「柑菜、泳いでくるね!」

「あ、うんっ」

結局、水着姿になれなくて足元までしか海には入れない私。
あー、もったいないよ~!

下を向きながら砂浜をトボトボと歩く。

「…あっ」

綺麗…。
見つけたのは海に流されて角が丸くなったガラス。
…懐かしい。小さい時はいつもこればっかり集めてたっけ…

「柑菜、なに持ってるん?……あ、それ。柑菜好きそうやな」

「ま、真守さんっ!」

さっき、泳ぎに行ったはずの彼が目の前にいて思わず驚いてしまった…

「綺麗やな。そや、一緒に探そーや」

真守さんは、そーゆーと下を向きながら探し始める。