「…おはよ~って、梨花?!」

髪の毛が寝癖だらけの真守さん。
珍しい…ってか、これ…貴重だよね。

いつも、私より早く起きる真守さんだから…寝起きだとか寝癖だらけとか見れない。

「真守ってば、“また”寝癖だらけっ!ほんと、寝起きは大変だね〜」

“また”その言葉が心に刺さる。
寝癖があること、知ってるんだって。
…同居していても寝癖つく事を知らなかったのに…やっぱり、感情があるのとないのじゃこんなにも違うんだね。

梨花さんよりも、距離は近いはずなのに…
心は遠い…。


「うるさいわ、ぼけ」

バシッと、梨花さんの頭を軽く叩く真守さん。

「痛いよ~」

頭をわざとらしく抱えるけど…それはまた可愛くて…。

二人を見ているのが辛かった。


「で、どないしたん?」

「…あ、そうそう!いつものメンバーでさ、キャンプ行くことになったんだけど…真守、参加するかなーって!翔は、これから誘うんだけど…」

キャンプか…。
真守さんがキャンプ行く時、私どうしようかな…。