キーンコーンカーンコーン…

「じゃあ、今日はここまで」

さようならと挨拶をすると、みんな下校していった。

「柑菜さっきのどーしたの…ッ…」

笑いを堪えながら来たのは、
私の大親友の西木 悠梨(にしき ゆうり)。

うん、堪えるなら…爆笑してください。

「悠梨っ、いいから早くケーキ食べに行こっ!」

と、とりあえず…
話を逸らさないと。

「話を逸らすな、」
ペシッとわたしの頭を叩く。

「でも、先生が厳しいだけじゃん…」

「あのねぇ…柑菜が話聞いてないだけでしょ?それに、あんまり大声でそんなこといったら…先生のファンに恨まれるよ?さっき注意されただけでも、睨んでたから…」

な、なんと!
わたしの知らないところで
そんなことが……
女子って怖い。

確かに、私の担任の雪路 亮(ゆきじ りょう)先生は若くてかっこいいと思う…でもファンまでいるなんて知らなかったよ…