「あ、柑菜ちょっと目瞑って」

「ん?」

私は言われた通り目を瞑る。

「泣きすぎて、目腫れてんじゃん」

そう言って私の目を優しく撫でる。

「誰のせいよ…そーゆー千聖だって泣いてたでしょ」

「うるせっ//」
千聖は私のおでこにおでこをくっつけてくる。

千聖とまたこーして今まで通りになれるといいな。

「…柑菜っ」

「え?!真守さん?!」

ぱっと、千聖から離れて入口の方をみる。
そこには、息を切らした真守さんが立っていた。
そして、私の腕を掴みドーナツ屋さんからでる。

「ま、真守さん?!」

「……」

な、なにか怒ってるのかな……?

無言のまま、歩き続ける真守さん。
ただ歩幅は合わせてくれて気遣いをしてくれる…。