ガラッ…

タイミング悪く教室に入ってきたのは、
先生だった。

「よーし、ホームルームはじめるぞー…って、宮島泣いてんのかー?」

先生のその一言で、みんな私を見る。

「先生。柑菜、具合悪いみたいなんで保健室連れてくね」

悠梨は、先生に冷たく言うと私を支えて教室からでた。

「ったく、あの先生は……保健室行こっか」

悠梨の優しさが心に染みる。
引っ込んでた涙がまた、一気に溢れる。


「しつれいしまーす」

「あ、宮島さんと…西木さんどうしたの?」

「せんせ、ベット借りんねー。」

保健室の先生は、美人で優しい。
だからといって、ベッド借りるっていってそう簡単に借りれるわけ…

「いいわよ、じゃぁ…職員室にいるから何かあったら呼んでね」

え、いいんだ…。

「ありがとー」

先生は、ほんとに保健室から出ていってしまった。

「え…よかったのかな…」

「うん、全然いいよ。あの、先生は優しいから…自由にここ使わせてくれるし」

悠梨は、なぜかドヤ顔をしている。
その顔がなんだかおかしくて…笑ってしまう私。