“かっこいい”とか“上手”とか…
いろんな声が聞こえてくる。

「あのっ、もしよろしければ…わたし達に教えてくれませんか?」

女の子の集団が翔さんに話しかける。

「んー」

チラッとこちらをみる翔さん。

「…ごめんね、今日はこの子とデートしてるから…また、ね」

デ、デートとかよく…恥ずかしいことをすらっと言えるなぁっ//

「柑菜ちゃん、行こっか」

「あ、はいっ」

女の子は、すこし残念そうにしながらも…いなくなった。

「翔さん…私なんかよりほかの子と遊んだ方が楽しいんじゃ…」

「…何言ってんの?俺は、柑菜ちゃんがいいの」

にかっと笑う翔さんの言葉に嘘は、ないように見えた。

素直に嬉しいって、感じた。