気づけばもう放課後。

「柑菜、ばいばーい」

「ばいばい、悠梨」

「あ、がんばってね」

悠梨は、私にガッツポーズを見せると教室から出ていった。

いや、ちょっと…頑張るってなにを…

そんなことを考えながら…
校門へ向かう。

「あ、柑菜ちゃんっ」

校門の前で、軽く女の子の人だかりができてると思えばその原因は…

「翔さんっ」

翔さんは、女の子達の間をすり抜けて私の元へ来る。

「女の子達いいんですか?」

「え?あー、うん」

いや、絶対よくないでしょ。
私…睨まれてるしっ、うぅ…イケメンといたらやっぱり目立っちゃうよね。

「ほら、行こ?今日ね、真守から車借りたんだ~」

ふふんっ、と自慢げにいう翔さん。