「あれ?千聖、落ち込んでんの?」

「あ、まぁ…それじゃあまた今度な」

千聖、男子の輪に戻っていった。
ほんとに、ごめん…千聖。

「あ、そうそう!蛍さんが今日、柑菜と出かけたいから誘っておいてって」

「あ、悠梨ごめんね…私、今日翔さんと出かけることになっちゃってて」

「え?真守さん、許可したわけ?」

キョトン顔の悠梨。

したよ…
真守さんは、私のことなんとも思ってないんだから……

コクんと頷く私。

「そうなんだ。ねぇ、もしかして…千聖にも誘われた?」

「え?うん…なんで?」

「いや~、あ…それじゃあ蛍さんに言ってくるね」

悠梨は、パタパタと廊下へ出た。

なんだか、今日はたくさん誘われるなぁ…千聖にも蛍先輩にも申し訳ないな…。