尚side



あーあ、怒っちゃった。




ま、俺が悪いんだけど。




このまま喧嘩したままも嫌だし、周りの目も痛い。




何より罪悪感が湧いてきた。




どう見ても好きあっているのに。




自分の気持ちをちゃんと言わない咲菜と。




好きなのに素っ気なくするバカなあいつ。




2人見てるとイライラするんだよね〜。




早く気持ちをちゃんと伝えて、本当の恋人になればいいのに。




っと、その前に。




早く咲菜を追いかけるか。




ほっとくと泣きだすだろうし。




追いかけようと教室を出ると、俺の横を走り抜けたあいつ。




そして言われた言葉。




走っていくあいつの背中を見ながら、一つ笑みをこぼす。