放課後、奈々との帰り道。


雅也と名乗る男は二十歳の仕事人で明日の土曜日に遊ぶことになった。
ドライブに連れて行ってくれるらしい。


「は、悠莉、大丈夫なん?」

隣を歩く奈々が不安そうに聞いてくる。
車は危ないよ、とでも言いたげだ。


「大丈夫でしょ、それに危なかったら誰か助けてくれるって」

「はぁ…これだからモテる女は…」

「へーへっへ!いーじゃん別に〜っ」

「だる。じゃーまた月曜日ねー」

「うるせー!じゃーの」


そう言って奈々と別れた。


さて、雅也って男はどこに連れてってくれるかな。

あたしと釣り合いのとれた高級レストランとかじゃないと即帰ってやるわ。


そんなことを思いながらジャンプして家まで帰った。
別に恥ずかしくなんてないし。体型維持のため。