「じゃあ、改めて…

自己紹介から始めますか…


僕は、コランといいます。

ご存知のとおり………悪魔です。


こちらの偉そうな態度の男は…

カーラといって………天使です。


僕たち二人は、叶い屋という…

名前のとおり、願いを叶える店を営んでいます。」


「あっ…えっと…

僕は、入野 心太 っていいます。


あの…人間です……」


これ…

どう言えばいいの…?


人間です…って言う感じでいいんだよね…?


「あの質問してもいいですか……?」


「はい。」


僕がコランさんを見て言うと…

コランさんは、悪魔とは思えないほど…


優しく笑って返事した。


「じゃあ、まず…

この店…


普通の店じゃないってことは分かるんですけど…

いや、天使や悪魔がいる時点で…

普通じゃないんですけど…


ここって、どこなんですか…?

店の中の窓から外を見ても…


外には、何もないし…

ここは、どこなんですか……?


俺、こんな場所に入った覚えがないんですけど……」


窓の外は…

この店と同じように…


白一色だった。