「何これ? おにぎりから触角のようなものが出てきたわ」


「それは〜、きっと〜、イナゴの佃煮だよ〜」


「きゃー」



沙耶ちゃんは思わずおにぎりを手から落とす。






「僕のは何だろう。らっきょかな?」



ああ〜! 遂に草壁君に変なものが当たってしまった〜



せっかくいい雰囲気で来てたのに。





「ごめんなさい」


「謝らなくてもいいよ。楽しいし」



何ていい人なの。



こんな時も笑顔でいられるなんて。