ハンドルを回さなきゃ。 「そんなに回しちゃ目が回るよ」 草壁君の優しい忠告も無視して一杯にまでハンドルを回す。 うう、目が回るよ〜 私は目を瞑って下を向く。 ただでさえ回転しているのに、コーヒーカップそのものまで回り始めたから、どう回っているのかさっぱり分からない。 結局、気持ちが悪くって顔を上げられなかった。 ああ! 女の子らしく『きゃー』とも言えなかったよ。