「じゃあ、次に進もうか」



沙耶ちゃんが、また仕切り始める。



「次はどこに行くの?」


「コーヒーカップ」


「今度はまた可愛い乗り物に行くんだね」


「可愛いもんですか。いい? 乗ったら思いっきり回転させるの」


「何で?」


「二人で恐怖体験をするため」


「恐怖体験?」


「言ったじゃない。同じ恐怖体験を共にしたら恋愛感情が芽生えるの。これを吊り橋効果って言うの」


「よくわかんないけど、わかった!」






私たちがコーヒーカップの場所に着くと草壁君が聞いた。




「これに乗るの?」


「コーヒーカップやメリーゴーランドは女の子の夢なの。付き合ってよね」


「もちろん、いいけど」




草壁君は笑顔で答える。






常に笑顔でいられるなんて凄い。