「あのう、そろそろ腕に抱きつくのやめてくれませんか」




琉生が珍しく丁寧な言葉を使っている。




見ると野乃葉ちゃんが琉生の腕にしがみついたままだ。



「だって〜、ジェットコースターが怖すぎて〜」


「あんたジェットコースター好きなんじゃないの?」


「好きだよ〜。でも〜今日のは怖すぎて〜」


「分かったから離れろよ。春野」


「まだ怖いの〜。もうちょっとだけ〜」






?????






「野乃葉、もしかして中園君が好きなの?」


「そんな訳あるかよ」


「好きだよ〜」




「「「え!?」」」




私たちは一斉に声を上げた。






「早速カップルができたね」



草壁君は笑いながら言う。



「笑い事じゃねぇ」


「わたしのこと嫌い〜??」


「嫌いじゃないが好きでもねぇ!」




ようやくショックから立ち直った私は琉生に言った。



「琉生、良かったじゃない。可愛い彼女ができて」


「・・・」




野乃葉ちゃんは美人と言うよりは可愛いタイプだ。



ていうかなんで琉生は私を睨んでくるの・・・?


こわっ