やがて頂上に来ると今までのゆっくりしたスピードとは全く違うスピードで下り始める。



「キャー!!!」



最初の落ちるだ!






ぼ、棒から手が離せない!






これが最後の記憶だった。






「柚衣、大丈夫?」



沙耶ちゃんが私を揺する。



「駄目だ。完全に固まってるよ」



草壁君が冷静に言う。




「いい加減に目を覚ましなさい」



沙耶ちゃんは私の頬を叩いた。





「キャッ」



目を覚ました私は慌てて抱きつく。




「あたしに抱きついてどうすんだよ!」


「どうやら無事なようだね」



草壁君がホッとした様子で尋ねた。