「ねえ、草壁君と中園君」



突然、沙耶ちゃんが話しかける。




「ジェットコースターって好きな方?」


「俺はどちらかというと苦手だ」


「僕は大丈夫だよ」


「今から行く遊園地って絶叫マシーンで有名じゃん。言ったら早速ジェットコースターに乗ろうよ」


「いいよ」


「中園君はどうする? 下で待ってる?」


「乗るに決まってるじゃねえか」


「野乃葉は大丈夫だよね」


「大丈夫だよ〜」





私の顔は青ざめていた。



ジェットコースターは大の苦手。






「わ、私は下で待って・・・」


沙耶ちゃんは私を引っ張って言う。