告白作戦っ!

「あれ? この大きな荷物は何だ?」


ようやく野乃葉ちゃんが作ってきた弁当に気付いた琉生が言う。



「お弁当」


「誰が作ったんだ?」


「わ、私に決まってるじゃない」



声はやや小さくなる。野乃葉ちゃん、ごめん。



「それはあり得ない」


「どういう意味よ」


「どうせ春野にでも作ってもらったんだろ?」




図星!




「ち、違うよ」


「中園君、これは柚衣ちゃんが作ったんだよ〜」


「本当かよ! 信じられねえ」



野乃葉ちゃんの言葉で半信半疑ながら琉生は納得した。






「ごめん」


突然の声に振り返ると、草壁君がこちらに走ってくるのが見えた。


「遅れてごめん。生徒会の仕事をしてから来たんだ」


「大丈夫だよ、私たちが早く来すぎただけだから」




沙耶ちゃんがさりげなくフォローを入れる。



ああ、この役私がしたかったよ〜。


でも思いつかなかったし。





「あ、あの。忙しいのに誘ったりしてごめんなさい」


「いいよ。僕も羽を伸ばしたいなって思っていたところだったから」



優しい!! この優しさがたまらないんだよね。