そして遂に運命の朝がやってきた。




嫌われるのか気持ちが通じるのか。






沙耶ちゃんはいい方向にしか考えない性格なので昨日は自分の気持ちを伝えるのに一生懸命になって練習したが、よくよく考えてみると草壁君は怒っているかもしれない。



もし謝っても許してもらえなかったら、それこそ私の一生は終わりだ。



ましてや『わざとぶつかりました』なんて、言ってもいいものだろうか。






私は今朝テレビで言っていた占いのラッキーアイテムである黒いしっぽアクセサリーを鞄に着けて家を出た。



因みに占いの順位は最下位だ。






私は大きく深呼吸をしていると沙耶ちゃんと野乃葉ちゃんがやってきた。



「どう? よく眠れた?」


「全く眠れなかったよ」


「どうして? こんな楽しみな日はないのに」


「でも、もし嫌われたらどうしようとか」


「マイナス思考はダメだよ。本当にそうなってしまうから」



そ、それは困る!




「はは、今日は楽しみだな・・・」


「そう、それでいいの」



謝りに行くのは昼休み。




朝は野球部の朝練があるため草壁君は忙しいから。




と言うわけで午前中の授業はほとんど上の空だった。