「やっぱり告白はラブレターだよね」



「メールって手もあるよ〜」



「野乃葉、大切なことを忘れてるよ」



「え〜? 何〜?」



「生徒会長様のメアド知ってるのかな?」



「そっか〜。やっぱり手紙だね〜」


野乃葉ちゃんは大きく頷いた。





「ちょっと、何勝手に二人で話を進めてるの??」


私は二人の会話に割って入った。




「というわけでラブレター書きなよ」


沙耶ちゃんは嬉しそうに私を見る。




「嫌だよ、恥ずかしいし・・・」



「このまま何も行動しなくていいの?」



「それは良くないけど」



「じゃ、ラブレター書こ!」


目をきらきら輝かせながら沙耶ちゃんが言う。




本当に私のためを思って言ってくれているのか、おもしろがっているのか分からない。


おそらく8対2の割合でおもしろがっているのだと思う。





そんな話をしていると、私たちはいつの間にか家の近くまで来ていた。



「あ! 今日は塾があるからダメ」


私は塾があるのを思い出しホッとする。






沙耶ちゃんはがっかりしたような素振りを見せていたが、ニヤリと笑みを浮かべると何故か頷いている。