そういや、琉生と草壁君て同じクラスだっけ。




今度、琉生に草壁君のこと聞いてみようかな。




毎日どんな話をしてるんだろう。






「柚衣〜!」



沙耶ちゃんの大きな声が聞こえる。




ふと顔を上げると沙耶ちゃんが大きく手を振っていた。





私は慌てて草壁君に向かって走り出す。






ドシン!!






私は再びうつ伏せにこける。





草壁君はこけたのかな?




さっきより強く当たった気はしたけど。




『大丈夫?』という優しい声は聞こえない。





早く起き上がって手を差し伸べなければ。






私は急いで起き上がり草壁君を探した。



あれ? いない?




「おい、誰か飛んできたぞ!!」

「大丈夫か?」

「ダメだ。完全に気を失っている」

「早く保健室に」

「いや、救急車を呼んだ方がいい」



という男子たちの声が聞こえてくる。






まさかね・・・?




と思う私の横を草壁君が運ばれていった。




完全に固まってしまった私は声をかけることすらできない。