*365日*

 「じゃあ、誰か保健室まで水無瀬君迎えに行ってきてくれないか?」

 するとみんな俺が、私がと手を挙げた。

 「はははは。気持ちは嬉しいけど、そんなに大人数はいらないよ。」

 先生の言葉にえーっとブーイングが起こった。

 「よし、じゃあ、代表で隣だから霧島。行ってきて。」
 「はーい。」

 席を立って、あたしは教室を出た。

 保健室は、この教室から一番遠い教室。
 階段も多いから、行くのは結構大変。

 2階まで降りて、通路を通って逆の建物に行った。
 そして、階段を降りれば、すぐ目の前。

 あたしはちょっと緊張しながら、ドアをトントンとノックした。