どうしたことか、教師であることを忘れて野々瀬を抱きしめてしまった。 本人には勘違いしたと言ったが、それでも怒っている様子だった。 幸い、学校には洩らさなかったらしく、いまのところごく平穏に仕事を続けられている。 しかし野々瀬はずっと許していないのか、今でも俺と関わろうとしない。 修学旅行のお土産としてもらったキーホルダーも気まずく、外してしまった。 いいんだよな。 これで野々瀬のことも諦められる。 その日はたまたま大学時代の同級生との飲み会があったらから、ありがたかった。