「じゃ、ビールもう一杯!」



てっきりジャズの流れるバーに連れて行かれると思いきや、中年サラリーマンが立ち寄りそうな居酒屋で驚いた。
そして酒豪だったということに。



「それでね、いくら帰るの遅いからって私教師なんだからしょうがないでしょ?なのにあいつったら浮気疑ってさ。」



今俺は安藤先生の元彼の話を延々と聞かされている。



「昔は優しかったのにさ、同棲した途端悪いところしか見えなくなっちゃって。高宮先生もそういうことない?」

「僕は同棲したことないので分からないですね...。」