コンコン。
「診断結果が出ましたのでそのご家族に連絡をさせていただいたのですがその....」と口を濁す。
「あぁ、祖父は同席しないとでも言ってましたか?」
冷たい笑顔で小暮さんに聞く遥香。
「そう...ですね...」
ですよねーとまるで他人事のように言ったあと少し考えて
あの、と口にした。
「今私一人だと混乱しているし受け止めれる自信がないし、聞き逃しちゃうかもしれないし
先輩達も一緒じゃダメですかね?
どうせ祖父がお見舞いに来たのってせいぜい1.2回ですよね?
いつ起きるか分からない私の傍に居てくれたのは肉親じゃなくてここにいる先輩達なんです。
ダメですかね?」
と小暮さんにお願いしながら
ベットの隣にいる拓哉にも
「先輩達が迷惑じゃないならなんですけど」
「迷惑なんかじゃないよ。俺達でよければ一緒に聞くよ?」
と優しい顔を浮かべる拓哉。
そんなやり取りを見て小暮さんは
先生に確認取ってくるから待っててと病室をあとにした
