「あ、乗れた。」

「だろ?やってみるもんだ」
なぜか自慢げに歩が言うものだから思わすクスリと笑ってしまった。

「なんだよにゃんこ懐いてんじゃん。」
歩のバイクの左右に朔とケンがいた。

「懐いてなんかない。」

「はいはい。んじゃにゃんこちゃんが電車のがもうないって言う俺らを信じられないつーんでいっちょ駅まで行きますか。」
バイクのエンジン音をふかして朔を先頭に走り出す。

「落っこちんなよ?」

「落っこちないし。」
私の返事を聞く前に歩もバイクを走らせる。



寒い。寒すぎる。
バイクなんて乗ると思ってなかったから風を通さない服なんて着ていないわけで
冷たい風が直に当たってくる。
凍結する。ブルブル震える私をお構いなしにビュンビュンとバイクを飛ばす3人。

体感20分の長旅の駅に着くころには唇は真っ青で手足の感覚がなく
とてもじゃないけどバイクを降りて終電を気にする元気なんて全くなかった。

「ほれ、着いたぞってお前大丈夫か??」
青色い私の顔を見て流石に心配そうに声をかけてくれる歩

大丈夫なわけあるか。
3人はちゃんとライダーズ着て寒さ対策してるだろうに.....。
そんな返す余裕もなくただバイクの上で固まる遥香。

「あちゃ~やっちまったな。」
「やっちゃいましたね。」

「時刻表こっから見えっか??」
全く気にしてないのか目的の時刻表の話をしだす歩

目は悪くないけどこれだけあたりが暗いのにまるでやる気のないチカチカしている電球だけじゃ見えない。