走り出してからしばらくして洸希が

「何か買うものとかありますか?どっか寄ります?」

顔を見合わせる私達。

「お酒に合うつまみがあれば俺はいいけど、どうせ買い足さなくてもあるだろ?」

「あぁ」

「じゃ、どこもよらずこのまま家に行きます。」

また車内が静かになる。

「冬休みまで残り4日じゃん。」

「あーもう冬休みか。」

真面目な生徒が少ないからか青嵐高校は”〇〇休み”が他の学校よりも長い
かといって課題が多く出るわけじゃないから私はこの高校が好きだったりする。
真面目に受けていればきちんと見てくれる先生はいるし
不良でも岳人みたいに真面目に勉強する人もいるしね。

「冬休みみんなで何処か出かけないの?」

「あー、行きたいけど”ザ・定番”って感じの所には行けないから大体年越しに集まって走ってお正月のんびりして終わる感じかな」

「あー、そっか温泉とか入れないから出かけにくいのか」

「あぁ、だけどここ数年はどこか1日だけ叶葉さんの所の銭湯貸切りで借りて、一部のメンバーははしゃいでるけどなまぁ、この前の黒染め事件で叶葉さんの銭湯知ったやつもいるし今年はもっと多いいんじゃないか?俺達はまぁ飲んでは寝て、飲んでは寝ての繰り返しかな。」

「じゃ拓哉さん達だけで行って来たらいいんじゃないっすか?」

「え?」