2人で中村が出て行ったのを見たあと洸希が私に聞く

「ねぇ、ボディーガードって何?俺別に拓哉さんから聞いてないけど?」

「あー、私もほんとに分からない。あいつに連れていかれようとなった時にそこから知らない男が来て1発であいつを倒してた。そのあと何事もなかったように出て行ったよ。」

本当の事......。蒼汰さんの名前を知っていること以外は
蒼汰さんが拓哉達の事を知っていた事は伏せてあったことはそのまま話した。

「どんな奴だった?」

「フード被ってたから分からない。」

「そっか、まぁそいつのおかげで遥香が危険な目に合わなかったのはよかった。
拓哉さんが心配してる、車で紫虎の倉庫に向かいたいんだけど大丈夫か?」

「うん、また心配かけちゃったね。ごめんなさい。」

「無事ならいいって。じゃ行こう。」
私の手をとり車へと歩いた。

車の後ろに乗り蒼汰さんの事を考える。
一体誰なんだろう?拓哉や夏惟の事知っていた。
って事はたぶん風翔や岳人の事も。

そして私の事も。

私の知らない先代とか?
ならなんで話しちゃダメなの?
揉めて引退したとか?駄目だ。全然分からない。

「大丈夫か?」
バックミラーから洸希が覗く。

「あ、ごめんぼーっと考えてた。大丈夫。」

しばらくして紫虎の倉庫に到着した。
洸希が先に車から降りる。
続いて私も車を降りる。

車から降りると殴る音やうめき声が聞こえる。
思わず耳を塞ぎたくなる