「でもここじゃ、においはすごくなるしシャワーなんて全員回る前に遥香さん目を覚ましちゃうんじゃねーか!?」

「てか、そもそも染め剤なんてここら辺の買い占めても足りなくねーか!?」

「そんじゃ、約束守れねーじゃねーか‼」

頭を抱えるみんな。

「お前ら洸希様に感謝しろよー」
どこから出したのかビニール袋4つを両手に持ちあげてにやっとする洸希。

「洸希さんそれは?」

「んー?お前らが今一番欲しいものだと思うけど?」

剛がその袋を受け取って中を見ると大量の市販の黒染め剤。

「うぉぉおお!まじか洸希さん!ありがとうございます‼」
剛が黒染めを1つ取り出してみんなに見せると
洸希さん神かよ! ありがてぇ‼と声が聞こえる。

「まだあるぞ、お前らここじゃ全員染めるの出来ねーだろ?銭湯でやるぞついて来い。」

「え?でも俺達銭湯行けないっす。」
そういうのは一部のメンバーが刺青を入れているからだった。

「大丈夫だ、俺の知り合いだし話は通してある、それに貸し切りだ。でも銭湯の前にバイク全部止められないから駅前に適当に止めてこい。んじゃ行くぞー」
またにやっとしながら話す洸希。

目を輝かせながらバイクにまたがり準備するみんな。
それを見て洸希の煙草の火を消してヘルメットを被って準備をする。
まだ遥香が寝ているからかすぐにエンジンはかけずに静かに倉庫からバイクを押して外に出てからエンジンをかける。
洸希を先頭にバイク集団が出発する。