しばらくすると下がざわざわと聞こえる。
拓哉達が帰ってきたのか。

ガチャ。
「はるは?」

「わりぃ、車ん中でもパニック起こしてたから眠らせた。まだそこで寝てる。」
そう岳人が指さすのはカーテンで仕切られているベット

「遥香の部屋で寝かそうかとも思ったけどこっちの方がすぐに気づけるから」

「うん、いいと思う。ありがとう岳人。」

「遥香がパニックになったってことは記憶を思いだしたからだよね?....。」
風翔が不安そうに聞く。

「うん、そうだと思う。」

「よりによって槇口の時のが初めて思い出した記憶......。」

「はぁー...。」

「遥香が目覚めたらどうなるか分からないから覚悟が必要ですね」
4人を重い空気が包む。

「とにかくできるだけいつも通りに過ごそう、はるが話をきりだしてきたら
変にごまかさないで伝えようと思う、記憶の事も俺達雷獣の事も。」

「うん、いいと思います。」

「じゃ、とりあえずあいつらに説明してくるわ」

「分かった、よろしくね。」