「なんだよ?」

 「あーなるほど、そういうこと」

 え?利久斗は何に納得したの?

 「そっかそっか、そういうことなんだね」

 静かに話を聞いていた綾乃も何かに納得している。

 納得できていないのあたしだけ?

 2人は何に気づいたの?

 あたしは考えた結果、何もわからなかった。

 「まぁ、凛ちゃんは知らない方がいいと思うよ」

 綾乃が笑顔で言う。

 「でも、気になる・・・」

 あたしがそう呟くと。

 「それなら俺が凛ちゃんに恋を教えるよ~」

 なるほど、それは手っ取り早い・・・・・。

 「「は!?」」

 あたしと勇輝の声が重なった。

 「だから俺がこれから凛ちゃんと恋愛すればOK!でしょ。そうすれば凛ちゃんも恋が分かって一件落着!」

 このアホはなにを言ってるの!?今の流れでどうやったらそこにたどり着くの!?

 「利久斗お前なに寝ぼけたこと言ってんだよ!?」

 なぜか勇輝も反論。

 いや、この際理由は考えない。とにかくこのアホの考えを改めさせないと。

 「そうだよ!なに寝ぼけたこと言ってんの!?」

 「えーいいじゃん。俺凛ちゃん好きだしーなんも問題ナッシング!!」

 利久斗は親指を立てながら言った。

 「だから、そういう冗談いいから!!問題ナッシングじゃないから!!大アリだから!!」

 ほんとこいつなんなの。

 「利久斗お前ほんとそういうのやめろ。今までなんのために俺が・・・」

 そこまで言うと勇輝は言うのをやめた。

 「あれ~勇輝君随分焦っておりますね~。俺が凛ちゃんと恋愛するとなにか不都合があるのかな~?」

 利久斗はまたもニヤニヤし始めた。