「違うよ。あたしと勇輝君は全然そんな関係じゃないよ」

 「違うの・・・?」

 「うん。本当は言いたくなかったんだけどね、あれはただの嫌がらせなの」

 「・・・え!?」

 あたしの聞き間違いじゃないよね!?今、嫌がらせって言ったよね!?

 「実は、あの抱きついた時、周りには見えないように護身用のスタンガンをちょっとね・・・」
(※良い子の皆は真似しないでね☆)

 いや、それもう嫌がらせの度を越えている気がするのはあたしだけ!?

 「だって勇輝君!凛ちゃんに意地悪ばっかりするから!ついやっちゃった☆」

 なんか綾乃のキャラが違う!!

 「今までだって何度もあったよ」

 何度もあったの!?

 「勇輝君を連れ出してお説教したりとかー、見えないように勇輝君の脚をおもいっきり踏んづけたりとかー」

 「あ、もうそれだけで大丈夫です」

 「そう♪」

 綾乃のあのふわふわキャラは偽りだったのですね。。。

 「まぁ、こんなことになっちゃったからもうなにも言えないけどね。それに悪いのは素直にならない本人だし。ねぇ、凛ちゃんは本当に夕日先輩のことが好きの?」 

 それを聞かれてあたしの心臓がドクンと脈打った。

 「あたしは・・・」

 「凛ちゃん、私には本当の気持ち教えて。お願い」

 「実は・・・・・・・」

 あたしは1週間前にあったことと、自分の気持ちを綾乃に全て話した。

 「凛ちゃんごめん。私のせいで変な勘違いさせちゃって」

 「自分の気持ちに気づけたのは綾乃のおかげだから、そんなに悲しまないで」

 「でも・・・」