「凛ちゃーん、そんな嫌そうな目で見ないで♥」

 「きもっ」

 あたしはあからさまに嫌そうな顔で言った。

 「利久斗君。凛ちゃんにちょっかい出しすぎると本当に嫌われちゃうよ?」

 あたしの親友である綾乃は利久斗の隣の席で、いつも利久斗を止めてくれる。

 「綾乃、あたし既にこいつのこと嫌いだから」

 あたしは真顔で言った。

 「そうだったんだね凛ちゃん」

 綾乃も真顔で言う。

 「そこの4人うるさいぞ」

 さすがのあらちゃんがあたし達を注意する。

 「いつもいつもお前らは・・・」

 そう言いながらこっちに近づくあらちゃん。

 「あらちゃ~ん!!俺、凛ちゃんに嫌われちゃったよ~!!」

 それに対して、近づいてきたあらちゃんに抱きつこうとしながら言う利久斗。

 「抱きつこうとするな」

 そんな利久斗にあらちゃんはポカッと日誌で叩く。

 「あらちゃん冷たいー!!」

 利久斗はめげずに言い寄る。

 「いいから静かにしろ。それに、いつもお前ら4人一緒にいるんだから本気で嫌っているわけないだろ」

 「そうだよね!!良かった~!!」

 そう、あたし達4人は大抵いつも一緒にいる。

 「ほんとお前らは・・・はぁ」

 先生は呆れながら言った。

 「まぁまぁ、あらちゃん話を続けて続けて」

 そんなあらちゃんに利久斗は言った。

 「お前らが話を止める原因だったんだ!!」

 ごもっともです。

 「いや、あらちゃん。椿ならともかく俺をこの2人と一緒にしないでくださいよ」

 そう言ってあたしと利久斗を指差す勇輝。