「女の子と男の子が2人ずつか・・・・うん、丁度いいね!生徒会は女の子が1人しかいないから2人も来てくれたら助かるよ!」

 生徒会は現在、5人しかいない。生徒会唯一の女の方は湊先輩という方で副会長をやっているらしい。

 「今日は顔合わせだけだから特に仕事はないけど、明日からはよろしく頼むね」

 「はーい!」

 「・・・・」

 「わかりました」

 「おっけーでーす」

 それぞれ返事をし、今日は解散となった。

 あたしは帰り際に先輩に呼び止められ、生徒会室に残ることになった。役員の人達も帰り、生徒会室には夕日先輩と2人きり。

 「どうしたんですか?」

 「えーっと・・・・」

 夕日先輩は言いづらそうにしながら、首元を触る。

 「?」

 なんか言いづらそうだなぁ。もしや!無意識のうちにあたしなんかやらかした!?

 「・・・もしかして、あたし何かやってしまいました?」

 恐る恐る聞いてみる。

 「いや、そうじゃなくて。凛ちゃんの連絡先聞いてもいいかな?」

 え?それだけ?

 「いいですよ?」

 あたしは勇輝に言われたことをこの時には忘れ、何のためらいもなく連絡先を交換した。

 なんかあんなに離れていた憧れの人が、今や自分の目の前にいて連絡先を交換してるって思うとニヤニヤが止まらなくなりそう。

 「凛ちゃんごめんね、こんなことで呼び止めちゃって」

 「大丈夫です!」

 あたしは先輩が気にしないよう笑顔で答えた。

 「それじゃぁ、俺はまだ用事があるから。本当は送って帰りたいんだけど・・・」

 「気にしなくて大丈夫です!」

 「そっか、気をつけて帰ってね凛ちゃん」

 夕日先輩は笑顔であたしに言った。

 「はい!」

 それにあたしは元気よく答えた。