1人になり、あたしは徐々に冷静さを取り戻す。

 「見られてしまった・・・」

 その羞恥心であたしの顔も勇輝のように赤く染まってく。

 いくら兄弟だからといって、あたし達は血が繋がっていないし、それに兄弟になる前は幼馴染だったわけだし、今なんかもう高校生という思春期真っ只中だし!!

 「本当の兄弟だったら恥ずかしくなかったりしないのかな・・・?」

 いや、そんなことないよね!!兄弟でも見られたら恥ずかしいに決まってるよね!

 「はぁ・・・」

 今日2回目のため息。

 あたしはあの日、勇輝とちゃんと兄弟なって勇輝を支えようって思ってきたのに。でも最近は、勇輝に助けている方が多い気がする。

 今のことだって勇輝が故意でやったわけじゃないって分かってるけど・・・。

 あたしは着替え終わり、リビングに向かうとそこには、ソファーに座り、下を向いて顔を手で隠している勇輝がいた。

 なにしてんのこいつは・・・。

 そう思いながらもあたしは勇輝に声をかける。

 「勇輝」

 呼んだと同時に勇輝の身体がビクッとした。

 「凛、ほんとさっきのは悪かった。でも、わざとじゃねぇからな」

 そう言った勇輝はまだ下を向いて顔を隠したままだった。

 「大丈夫、分かってるよ。それより、なにその体勢?」

 「気にすんな」

 気にすんなと言われても気になるでしょうが!

 「と、とりあえず、ご飯食べようよ」

 少し気まずい雰囲気を残しあたしはご飯の準備を始めながら、お母さん早く帰って来てとあたしは願った。

 でも勇輝はその後、5分ほど同じ体勢を保っていた。

 この日、色んなことがありすぎてあたしはなかなか寝付けなかった。