窓からはいるつめたい風。 その風で、机の上のノートがパラパラとめくれている。 まるで愛生が、 “読んで” って言うてるみたいに……。 いつまでもこのままやとあかんよな。 俺はベッドからおきあがって、風でゆれているノートを手にとると、 そのまま表紙をめくった。