ハルはしばらくして、単身者用のアパートを見つけた。
男子専用。トイレもお風呂も兼用。
たった四畳半に、ロフトベッド付き。
「笑うくらい狭いだろ」
ハルは苦笑した。
でも、私はこれでいつでもハルに会えると嬉しかった。
本当は女子禁制らしい。私は、誰にも見つからないようにそっーと、アパートの玄関を開け、ハルの部屋に入った。
あの頃は、ふたり
本当にお金がなくて、ガソリン代だってなくって、
1日、あのアパートで過ごしてたね。
ゲームばっかりしてた。そして…
キスして、抱き合ってばかりいた。
17歳の私と…19歳のハル。
一番、いつもそばにいられたあの頃…


