「あゆちゃん、よかったねぇ」

今日は、仕事が休み。真理と買い物したりしてブラブラ遊んだ。


「今日はこれからご飯作りに行くんだけど、前のアパートの部屋にはキッチンがなかったから道具が全然ないんだ。真理、買い物付き合って」


まな板に包丁。ボールに菜箸。お皿にコップ。何にもないからすぐにカゴがいっぱいになる。


「あ!エプロン。絶対いるよね」


「いいなぁ。本当にうらやましいよ。あーあ、あゆちゃん、これからあんまり遊んでくれなくなりそうで、真理は寂しい」


「そんな事ないよ。そうだ。今日、真理も一緒にご飯食べようよ。ハルも、真理ちゃん元気かって言ってたよ」


真理は初め、やめてくよって遠慮したけど強引に誘ったら、わかった、行くよって言ってくれた。


本当は料理に自信がなくて、真理に手伝ってもらいたかったんだ。私はまだまだ料理の経験がなくて、あの頃は毎日、料理の本とにらめっこばかりしてた。