「公団の募集、見つけたんだ。少し広い部屋借りたくて。今の単身用のアパートじゃ、いつまでたってもあゆと住めないから」
ハルがそう言ってくれた事、本当に嬉しくて涙が出そうになった。待っていた言葉だったから。
「一緒に住むの?」
「あゆが来れるなら、一緒に住みたい」
ハルのその言葉に、私は今までの不安がなくなっていった。ハルはまだ私の事を好きでいてくれたんだって、嬉しくて。
一緒に住めば、不安はなくなる。
その時は、そう思ってた。ずっと、ずっとハルといられる。そう思うと安心した。
もとの私たちに戻れる…そう信じた。
「ハルと、暮らしたい」
ハルは、小さくうなずいて
「よかった」って、言ってくれたんだ。


